2008年10月2日(木)、宇部市の全日空ホテルにてユーロ・EUセミナーが開催されました。
このセミナーは、全国を巡回して開催されたユーロ・EUセミナーのひとつで、山口県での開催は昨年に引き続き2回目となります。欧州委員会経済・金融総局長付上級アドバイザーのエルベ・カレ(Herve Carre)氏が、「ユーロの10年」と題して、ユーロ導入の成果と課題について講演を行い、県内の銀行、企業、行政などから約100名が出席しました。
講演では、ユーロ導入の成果として域内の経済が安定したこと、予算が均衡へと近づき、雇用創出や金融統合が進み、結果として強いユーロのイメージが広まり、ユーロ圏が拡大したことが話題に挙げられました。また、課題としては、EUや世界の直面するグローバル化や高齢化、気象変動等の諸課題を克服するため生産性を向上させ、成長を促す必要がある一方で、他方では経済を監督する役割を強化し、構造改革を進めて、金融市場統合を進化させる必要もあるということでした。ユーロの国際的な役割と期待は強まっており、USドルとの比較において、将来的にユーロが域外においてどのような立場をとるべきかについて議論と挑戦が続いているそうです。
講演に続いて、宇部市長、宇部興産副社長、日銀下関支店長をコメンテーターに迎えてのシンポジウムが開催され、質疑応答が行なわれました。